| 31)雪山、そして砂漠を制覇
◇喜びのパリダカ新チャンピオン。
ダカール2006が15日にゴールしました。ダカール海岸を走り、ナツメヤシの繁る砂丘を越すと、バラ色の湖(ラック・ローゼ)があります。2㌔X1㌔ほどの湖で、微生物の影響で、ワインカラーに見えるのです。
フランス植民地だったセネガルなので、洒落た名前をフランス人がつけたのでしょう。増岡さんも現地にいます。
「レースは勝たなければ駄目です。改めて悔しさがあります。次はオレだ、の気持ちが湧いてきます」と話しています。
パリダカ悲喜こもごも、はゴールのナマ情報です。
以下はニュース速報などです。
ダカール2006(通称パリダカ)は15日、ダカール郊外のラックローゼにゴール。三菱パジェロ・エボリューションに乗るリュク・アルファン(フランス)が優勝。三菱チームは史上初の6連勝、通算11勝のパリダカ新記録を達成した。
2位はフォルクスワーゲン・レース・トゥアレグ2のジニール・ドゥヴィリエ(南ア)、3、4位はナニ・ロマ(スペイン)、ステファン・ペテランセル(フランス)の三菱パジェロ・エボリューション。三菱チームは1、3、4位を獲得しライバルフォルクスワーゲンに圧勝して16日間の戦いを終えた。
最終日の15日はダカール海岸で31㌔の最終ステージが予定されていたが、13、14日に観客の死亡事故が連続したため、主催者はSSをキャンセル。全参加者は14日にダカールに到着した順位でダカール海岸からラックローゼに向かい正式にゴール。アルファンは喜びのシャンペンを振りまいた。
2輪ではマルク・コマ(スペイン、KTM)、トラックではウラジミール・チャグイン(ロシア、カマズが優勝。日本人参加者では4輪の池町佳生、浅賀敏則(ともにとよた・ランドクルーザー)が、22、26位。バイクは堀田修(KTM・37位、柏秀樹(ヤマハ)が63位で完走した。
とトラックの菅原義正、照仁親子(ともに日野レンジャー)は5位、7位と健闘してラリーを終えた。
優勝したリュク・アルファン
「ダカール・ラリーに参戦してから8年。最高の感激だ。ダカール海岸やラックローゼは今までにないほど美しく見えたよ。SSはキャンセルされ、勝負は終わったのだが表彰台の上に上がるまではリエゾン中に“何かあってはいけない”と緊張がとけなかった。
ワールドカップのダウンヒルでの3年連続チャンピオンも嬉しかったが、あれは昔のこと。レースを始めてからは、パリダカで勝つことを目指して頑張ってきた。やっと1つの目標が達成できた。三菱の連勝、優勝記録の更新が私の優勝で達成できたことも最高だ。チームの皆、支援してくれた人たちに感謝したい。そして、来年も勝ちたい」
◇雪山から砂漠へ
スキーのスーパースターがパリダカのヒーローになった。海岸から椰子の繁る砂丘の間を抜け“ラックローゼ”を半周。表彰台に上がって両拳を突き上げた。
「スキーで勝ったのはもうずいぶん昔だ。1998年にパリダカに参加してから、ずっとこの日のために頑張ってきた。最高の喜びだ」
フランス・スキー界では今でもカリスマだ。1980年代の後半から90年代にかけて、アルペンスキーの滑降と言えば、アルファンだった。“リュッチョ”の愛称でフランスでは広く知られている。
ワールドカップの滑降で12回優勝、1995年から3年連続ワールドカップの滑降ナンバーワン。フランス選手権を9回獲得している。
「日本では考えられないほどの知名度です。ペテランセルが去年、パリダカ2連勝したんですが、アルファンと一緒にいると、殆どの人はアルファンの方へ行き、サインをもらっています。スキーの人気なのかパリダカで頑張るからなのか…。スキーでしょうね」と増岡は言う。
筋肉で盛り上がった太ももは、今でも衰えていない。寸分の狂いもなく体重を支え、バランスを保ち、時速200キロにもなる高速で、氷の壁を“落ちる”ようにゴールを目指す。強靱な神経も不可欠だが、そのアルファンさえ「最後の数日は緊張の連続だった」と言う。
「木にぶつかったのはバマコへのSSだった。あれでステファンとの差が開いてしまった。今年も優勝は駄目か、と思ったら、次の日にはステファンが木にぶつかって後退したんだ。ゴールまで近いけど、ジニールとの差を考えると、やはり寝付きは悪かったよ」
14日にはまさかのミスコースだったが、アルファンをマークして追走していたドゥヴィリエもそのまま間違ったコースへ入り込み、タイムロスはお互い様。
「ナビゲーションは難しかった。最後の数日あんなに緊張するとは…。オリンピックで勝てなかったことを想い出したりして、辛い日々だったよ。それも終わった。今度は2連勝を狙う!」
アルファンは明るく、陽気に関係者と握手し、観客に手を振り、久々に雪山から砂漠へ―。“ダウンヒル・キング”だった栄光を、今度は“砂漠の王者”としても味わっているのだった。(フランス生まれの40歳)。
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