

弟、須佐之男命の振る舞いを悲しんだ天照大神は悲しみのあまり、天の岩屋戸に引きこもってしまった。これは一大事。高天の原ばかりではなく葦原中国も暗闇となった。明るい昼がなく、夜ばかりになった。神々の声が行き交い、さまざまな災いが生じた。

高天の原で怒った事件で最大のものは、天の岩戸に“太陽神”天照大神が閉じこもってしまったことだろう。心優しいアマテラスは弟。スサノヲが暴れ、田を壊し、祈りの場所を汚し、さらには神に捧げる織物を織っていた織女を死に至らせる暴虐をじっと堪え、岩戸に閉じこもってしまった。神々は天安河原に集まって、対策を話し合ったが、決定的なものは浮かばなかった。
淡路島で日本の島々の誕生にまつわる“由来の地。場所”などを巡った後、真名井の霊水を天の橋立近く之神社と分け合って、最初の井戸(湧き水)や天の岩戸伝説の「天の岩戸神社」などのある、宮崎県の高千穂へ行ってみた。レンタカーをで走ったのだが、思わずニッコリだったのは、神話最高の力持ち、天手力男神(アメのタヂカラのカミ)が、大岩を頭上に差し上げている像が案内してくれることだった。

右は高千穂峡
一体かと思ったら何体もあって、いわゆる道しるべの役を担っている。道案内なら猿田彦だが、残念、猿田彦はまだ表舞台には出てこないところで、力量発揮の時を待っているのだ。しかし高千穂ではわかりやすかった。上の写真がそれで、天の岩戸をこじ開けるシーンとは異なるが、力持ちなのは一目瞭然。これが天の岩戸神社そのほか有名どころへの標識を兼ねている。

左・高千穂神社 中・右 夜には舞台で神々が舞う
太い杉の木にすっぽりと覆われ高千穂神社は静かに鎮座の神々を守る。季節などによって異なるが、神社の舞台では神々の舞いが披露される。昼間に伝説の場などを見て廻ったので、舞いとの関連を思いながら楽しめた。
 
出歯亀を殴れ!
名物?の記事中リンク。ちょっと行きすぎかな、のものは時にはあるが、古事記の天の岩戸を読むと、かなり際どい文章です。古代まで遡らなくても、自然の猛威に晒され、医療も未発達な時代の人々にとって、子作りはある意味神聖な行為でした。現代の一部に見るように、遊び、快楽だけの追求などは、カミを冒涜するものでもあったようです。

左・西本宮。中央・東本宮。右・本宮で見かけた像
西本宮の裏に天の岩戸が有り、岩戸を出たアマテラスが最初に滞在したのが東本宮。社裏には綺麗なせせらぎが続き、神々が周回を開いた河原や、アマの岩戸とは違うけれど、大きな洞窟や歳の河原など、伝説を連想させる自然が続く。

真名井の井戸。澄んだ水が大量に湧き出している
高千穂の地を歩いて見て回ったが、さて、神々がアマの安河原に集まり、思金神を中心に知恵を出し合った。時を告げる常世の鶏、長鳴鳥を集めて「コケコッコー、-、ー…」と鳴かせた。アマテラスに「朝が来た」と思わせ岩戸を開くかも知れないとの期待だ。天の金山から上質の鉄を取り寄せ、アマテラスに自らの姿を見せるため鏡をつくった。天の香具山に住む牡鹿の骨で占っても見た。勾玉を作って笹につけた玉飾りも用意した。
天宇受売命(アメのウズメのミコト)が登場。カズラを頭に巻き、笹の小枝をサヤサヤと鳴らし、伏せた樽ン上に乗ってドンドコドンドコ踏みならした。前代未聞の騒ぎとなり、神々は大騒ぎ。アマテラスも何が起こったのかと岩戸から覗き、次いで体を出したところを天手力男神に引き出され、世界の光が戻ったのだった。
天宇受売神の姿、踊りの詳細は”覗くんじゃないよ”の先にありますョ。
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